SDGsとは?重視される5ポイントとMDGsとの違い

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SDGsとは

近年注目を集めている世界的な取り組みの1つがSDGsです。SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2015年9月の国連サミットでそれまでの2005年から2015年の間で行われてきたMDGs(Millennium Development Goals/ミレニアム開発目標)と呼ばれる取り組みを引き継ぐ形で新たに採択されました。

SDGsとはどういうものであるのか端的に言うと、国連に加盟している述べ193か国が、2016年~2030年の15年間で達成するべき目標になります。その目標は、貧困、エネルギー、経済成長、雇用、気候変動の問題解決など、持続可能な社会の実現に向けた17のゴールと169のターゲットから構成されています。

 

SDGsが掲げている目標が目指すものとは

SDGsでは、掲げている17の目標に取り組むにあたり、以下の5つを重視することとしています。

 

普遍性:先進国と途上国の両国が、国内と国外の両面で目標に向けた行動をとる

包摂性:「人間の安全保障」の理念を反映し、また「Leave no one behind(誰一人取り残さない)」というSDGsの理念に向けて取り組む

参画性:目標達成のために全てのステークホルダー(政府、企業、NGO、有識者等)がそれぞれの役割を持つ

統合性:社会・経済・環境は相互に関連性があるため、目標達成のために全てを統合的に取り組む

透明性:指標を定め、第3者によるモニタリングを通して定期的に取り組み内容を評価・公表する

 

これらは、SDGsの取り組みをより適切に行うために重視されていることになります。

 

これまで目標とされてきたMDGsとの違い

SDGsは2005年から2015年まで取り組みが行われていた「MDGs(ミレニアム開発目標、Millennium Development Goals)」を継承し、「ポストMDGs」として位置づけられています。

基本的に、SDGsはMDGsで行われてきた内容を発展させたものとなっていますが、いくつかの面においては、MDGsとの決定的な違いがあります。

その1つは、MDGsは国連や各国政府など、開発を専門とする機関の目標だったのに対し、SDGsはあらゆる人々の目標となっていることです。すなわち、SDGsの取り組み内容は、国連や国家といった大きな枠組みにとどまらず、企業やNGOといったより小さな枠組みにも積極的な関わりを呼びかけるものとなっています。

2つ目は、MDGsは貧困解決といった問題を解決するために「何をすべきか」という行動の目標だったのに対し、SDGsは2030年に世界が「どういう状態になっていなければいけないか」という成果の目標になっているも大きな違いです。

3つ目は、MDGsよりもSDGsのほうが取り組みの範囲が広範囲化したことです。

MDGsでは貧困や開発をメインターゲットとしていましたが、SDGsではそれにとどまらず雇用・労働の問題にもターゲットが拡大しています。

そして何より、持続可能性を最重要視しているのがSDGsの一番の特徴です。脱炭素化社会の構築に向けた再生可能エネルギーの活用など、より地球規模で持続可能な社会づくりをしていこうという意図が込められています。

 

ビジネスチャンスとしてのSDGs

SDGsが採択されたことをきっかけに、企業においても、社会的な課題解決が事業機会を生み出す認識が得られました。

例えば、ESG投資と呼ばれる、持続可能性を意識した経営を行っている企業を優先的な投資対象にしようという動きが、SDGsの採択によって世界的な潮流となっています。

今後は、このESG投資が求める環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)に配慮した事業運営を行っている企業でなければ、投資家から支援を受けられなく場合が極めて高くなっています。しかし、これは悲観的に捉えるべきではなく、むしろ新たなビジネスチャンスが広がっていることも同時に意味しています。

そのため、世界中の企業はSDGsを「与えられた目標」としてだけではなく、「大きなビジネスチャンス」として捉え、新たな事業運営を実行していくべきと言えるでしょう。

 

SDGs目標達成に取り組む日本企業

日本もSDGsに批准しているため、その目標のための取り組みを行っています。現在では、日本政府や産業界も、企業のSDGsの取り組みを積極的に働きかけています。

日本経団連では、2017年11月に「企業行動憲章」と「実行の手引き」を改定しました。改訂版では、新たな経済成長モデル「Society5.0」を通じたSDGs達成への貢献を内容に盛り込んでいます。

以上のことからも、日本企業はこれからSDGsの目標達成への積極的な関わりが求められています。

 

ここでは、SGDsの目標達成のために具体的な行動に取り組む日本企業を紹介していきます。

味の素株式会社の取り組み

味の素グループは、創立100周年となる2009年に、事業を通じて解決すべき「21世紀の人類社会の課題を発表しました。課題の抽出にあたっては、SDGsの前身であるMDGsでの社内外でのステークホルダーとの対話など、多様な観点を盛り込みました。

この中で、21世紀の課題とは「地球持続性」「食資源」「健康なこころとからだ」の3つであるとし、SDGsに移行した後も事業を通じて解決に取り組んでいます。具体的には、開発途上国における安価で健康的な食料製品の普及などを行っています。

 

野村ホールディングス株式会社の取り組み

野村ホールディングス株式会社は、金融ビジネスを通じた社会・環境課題の解決を行い、SDGsの目標達成に取り組むと公表しています。例えば、国際協力機構(JICA)が発行する「JICA債」の引き受け・発行や、ESGを考慮した投資運用の推進など、SDGsが求める持続可能な企業経営の促進を図っています。

 

まとめ

地球規模での問題の解決に向けたSDGsの取り組みは先進国・新興国を問わず既に開始されており、積極的な関わりは待ったなしで国際社会から今後求められていきます。

より一層、日本企業が事業運営の中でSDGsに貢献できることをより明確にしていくことが必要になるでしょう。