スターメンテナンスサポートが提携する(一社)中央電気保安管理技術者協会(略称:中央電気保安協会)は、様々な規模・業種のお客様の電気設備保安点検を行っています。弊社に点検をお任せいただくメリットのひとつに、点検だけではなく設備管理、補助金取得、工事などがワンストップで対応できる点があります。今回は工事の事例をご紹介します。
設備の経年劣化が原因による電気トラブルは少なくありません。送配電会社の不具合による停電後に復電できないケースもあります。皆様の事業所でも起こりうるトラブルを事例から学びましょう!
場所 広島県
業種 製造業、工場
受電容量 300kVA
故障設備 PGS(製造から14年経過したもの)
対処 緊急PAS交換工事を実施
経緯
年1回事業所を停電させて行う年次点検を実施。SOG試験ボタンにてPGSを切り、検電・ライン接地後点検開始。
変圧器二次側(低圧側)電圧が異常値を示しPGSが投入できず復電出来ない。調査したところLBSより一次側のPGS、SOG、VCTのいずれかが故障している可能性がある。電力会社と連絡をとり引き続き調査したところ、PGS不良のため緊急工事が必要と判断。
当社へ工事対応依頼。最短で工事が出来るように送配電会社と工事会社を交えて調整。
・各社現地でVCTに問題がないことを確認。
・送配電会社への工事申込み、諸工料支払い手続きの関係で工事は翌日に。
送配電会社への工事申込み、諸工料支払い手続きが完了。
しかし、送配電会社の担当が他の工事で出払っており当日中の対応が難しい、と。電気工事会社で代行できるかを送配電会社と調整。
電気工事会社での設備調達が難しいため、当社広島支店在庫のPAS・SOGを運搬。
技術者、当社工事担当立会いのもと工事実施。PGSに代わってPASを取り付け、付随するSOGも交換。
SOGの動作試験とPASとの連動試験を実施。異常がないことを確認し受電。
各相の電圧に異常がないことを確認し対応終了。
原因
当該事業所のPGSは製造から14年経過していました。PAS・PGSの更新目安は製造後15年とされていますが、経年劣化により停電をきっかけとして不良が発生したと判断しました。
▼原因となったPGS
受変電設備も電化製品であるため、交換時期を迎えていなくても不良が起こることはあります。特に今回のPGSは屋内に設置されており、屋外よりも劣化は抑えられていたと考えられます。どんなにメンテナンスをしていても事故はいつ起こるかわからないのです。そのため、普段から馴染みの工事会社や保安点検実施者と連携しておくことが大切です。
▼更新目安を過ぎている場合は、適切な時期に交換を検討し事故を未然に防ぎましょう。
今回のケースでは弊社に機器の在庫があったこと、送配電会社と工事会社とのやり取りを弊社にお任せいただき迅速に行ったことで、影響を最小限に抑えることができました。
当社で点検するメリット
冒頭でお伝えした“ワンストップ”というメリットをご評価いただくお声は非常に多いです。ただでさえトラブルが起きてご不安な事業者様。事業活動に不可欠な電気が使えないとなると、利益減少や場合によっては取引先への賠償など、様々な影響を考えなければなりません。そんなお客様にいち早く通常の業務体制に戻っていただけるよう、できる限りのお手伝いをさせていただきます。
中央電気保安協会に所属する技術者は毎月開催している定例会議で事例を共有し、有事の際の対応力を磨いています。緊急対応が必要な事業所の担当技術者がすぐに駆け付けられない場合でも、別の技術者が対応した例も多くあります。そんな“組織力”も強みのひとつです。